【11月29日 AFP】エジプト・ルクソール(Luxor)近郊の「王家の谷(Valley of the Kings)」にある古代エジプトの王ツタンカーメン(Tutankhamun)の墓で、壁の裏側に隠し部屋が存在することを示す調査結果が出たことが明らかになった。考古学者らが28日、発表した。ツタンカーメンの義母ネフェルティテイ(Nefertiti)王妃が埋葬されている墓の可能性がある。

 研究者らは最先端の赤外線やレーダー技術などを使って、伝説的な王妃の墓にまつわる神秘の解明に当たっている。

 ツタンカーメン王の父、古代エジプトの王アメンホテプ4世(Amenhotep IV、別名:アクエンアテン、Akhenaten)の妻であるネフェルティティ王妃は、紀元前14世紀に主要な政治的・宗教的役割を果たした。同王妃の墓の発見は、エジプト学者にとって偉大な成果になるとみられる。

 エジプトのマムドゥフ・ダマティ(Mamduh al-Damati)考古相は記者会見で、専門家らは現在、ツタンカーメン王の墓に隠し部屋があることを「約90%」確信していると述べた。その上で、この発見はまだ「仮」の成果にすぎないと強調。考古学者らと共に調査している日本の専門家が調査結果を分析するのに1か月を要すると語った。(c)AFP/Tony Gamal-Gabriel