ミス・ワールドのカナダ代表、中国が開催地入り拒否
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【11月27日 AFP】(写真追加)ミス・ワールド(Miss World)世界大会のカナダ代表に選出された中国生まれのアナスタシア・リン(Anastasia Lin)さん(25)が、同大会が開かれる中国本土への乗り継ぎ便への搭乗を拒否され、香港(Hong Kong)で足止めされている。
ミス・ワールド世界大会は、来月19日に中国南部の海岸リゾート都市、三亜(Sanya)で開催される。5月にミス・ワールドのカナダ代表に選ばれたリンさんは、中国政府が自分の人権活動を理由に開催地入りを阻止していると主張している。
女優のリンさんは、中国における人権侵害に対し、映画や公共の場で積極的に非難の声を上げてきた。特に問題視していたのが、中国本土では非合法化されている気功集団「法輪功(Falun Gong)」の学習者への迫害だった。
「法輪功」は、道教思想と瞑想、気功を組み合わせたもので、1990年代に広まり始めた。自身も「法輪功」の学習者であるリンさんは7月、米議会での公聴会で中国での宗教迫害について証言していた。
リンさんは、中国の大会主催者からの招待を受けていないが、三亜への渡航を決意。観光客は同市到着時にビザ申請ができるが、リンさんは香港の国際空港で乗り継ぎ便への搭乗を許可されなかった。
カナダ紙グローブ・アンド・メール(The Globe and Mail)は25日、中国当局がリンさんを「ペルソナノングラータ(好ましくない人物)」と宣告したと報じている。(c)AFP