ロシア軍機撃墜、シリア反体制派が操縦士殺害 救出作戦で死者も
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【11月25日 AFP】(一部更新)トルコがシリアとの国境でロシアの軍用機を撃墜した問題で、ロシア軍は、同機に搭乗していた2人の操縦士のうち、1人が緊急脱出した後に地上からの銃撃を受けて死亡したと発表した。シリアの反体制派筋によると、操縦士は反体制派によって殺害されたという。
露軍報道官によると、撃墜されたスホイ24(SU-24)は、国境から4キロのシリア領内に墜落。もう一人の操縦士の安否は確認されていない。
シリア反体制派の情報筋がAFPに語ったところでは、同機に搭乗していた2人の操縦士のうち1人は、緊急脱出後に着地した際に反体制派により射殺された。反体制派は、もう一人の操縦士を捜索しているという。
インターネット上では、操縦士の遺体を取り囲む反体制派の戦闘員らを写したとされる複数の動画が拡散し、反体制側のソーシャルメディアサイトで共有されている。
また露国防省のウェブサイトに掲載された声明によると、操縦士2人の捜索救助に向かったミル8(MI-8)ヘリコプターが「銃撃を受けて損傷し、着陸を余儀なくされた」際に、このヘリコプターに乗っていたロシア兵1人が死亡した。
在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、ヘリコプターは反体制派の銃撃を受け損傷し、シリア領内に緊急着陸。乗員は脱出に成功したが、機体は反体制派戦闘員らにより爆破された。
露軍報道官は、今後トルコとの軍事面でのあらゆる接触を断つとしている。国際社会は、この問題が深刻な衝突に発展する恐れを懸念している。(c)AFP