自作時計で拘束の米イスラム教徒少年、18億円の賠償要求
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【11月24日 AFP】米テキサス(Texas)州アービング(Irving)で、学校に持ち込んだ手製の時計を教師に爆弾と勘違いされ、警察に拘束されたイスラム教徒の男子生徒の代理人を務める弁護士は23日、学校と市を相手取り、合計1500万ドル(約18億円)の損害賠償を求める意向を明らかにした。
発明好きのアフメド・モハメド(Ahmed Mohamed)君(14)は、米航空宇宙局(NASA)のロゴ入りTシャツを着て手錠を掛けられて立っている写真を姉がツイッター(Twitter)に投稿したことから、一夜にして話題の人物となった。市や警察の両当局にはイスラム教徒に対する偏見だとの批判が集まる一方で、モハメド君に対してはバラク・オバマ(Barack Obama)大統領や大手IT企業からの支援が相次いでいた。
モハメド君の弁護団は、学校と警察、市の職員は、モハメド君に不当な疑いを掛けて身柄を拘束することで人権を侵害し、さらに騒ぎがメディアに取り上げられた後はモハメド君を「中傷」し始めたと主張している。
モハメド君一家のもとには脅迫の電子メールが届くようになり、自宅の住所が公開されたことで引っ越しを余儀なくされた。一家は最終的に、モハメド君に対する手厚い奨学金の申し出があったカタールに移住した。
弁護団は、モハメド君が通っていた学区に500万ドル(約6億円)、アービング市に1000万ドル(約12億円)の損害賠償を求めており、60日以内に回答を得られない場合は民事訴訟を起こすと述べている。(c)AFP