【11月21日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)のアジア2次予選で、香港とスコアレスドローに終わり窮地に立たされた中国は、問題の試合で「ゴールラインを割った」ように見えたシュートについて、アジア・サッカー連盟(AFC)に不服を申し立てる構えだという。20日、国営新華社(Xinhua)通信が伝えた。

 17日に行われた試合で、中国の于大宝(Dabao Yu)が放ったシュートは、枠に当たって角度を変えると、ラインを越えたようにも見えたが、香港のGK葉鴻輝(Hung Fai Yapp)は、慌ててボールをゴールからかき出した。

 この結果、中国は2試合を残してグループCの3位となっており、最終予選進出が厳しくなっている。

 しかし新華社通信は、AFCに不服を申し立てたとしても、試合の結果が覆ることはないだろうと報じている。

 香港サッカー協会(HKFA)も同様の意見を述べており、貝鈞奇(Kwan Kay Pui)理事は同情を示しつつ、地元紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)に対し、「彼らにとっては非常に重要な試合だから、不満を表現して、ファンやメディアをなだめる必要があるのだろう」とコメントした。

「中国国内では、無効となったゴールについて、ネット上に多くの不満が書き連ねられている。申し訳ないと思うし、香港代表が同じ目に遭ったら、おそらく同じことをするとも思う」

「理解できる感情ではあるが、みんな知っているように、サッカー界では結果が覆らない」

 国営紙の北京青年報(Beijing Youth Daily)は、中国サッカー協会(CFA)幹部のコメントとして、「誤った判定が覆らなかったとしても、中国チームに可能性は残されているし、残り2試合でできる限りの努力をしなければならない」と引用している。

「そのため、CFAは中国サッカーの威厳を守り、チームのために正義を追求しなければならない。同時に、中国サッカーとチームの努力に敬意を示す必要がある」

 CFAとAFCは、本件に関する直接のコメントを避けている。(c)AFP