【11月21日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2015)は20日、6日目が行われ、大会第5シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-7、6-3、6-4で第7シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)を下し、ラウンドロビン全勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)との対戦に向かうことになった。

 すでに4強入りを決めていたナダルは、この試合にどうしても勝つ必要はなかった上、24時間後に世界ランク1位との対戦を控えていたが、フェレール相手に手を抜くようなことはしなかった。

 ナダルは、フェレールとベースラインからの激しい打ち合いを展開し、2時間37分の激闘を制した。

 ジョコビッチは前日にラウンドロビンの3試合を終えており、同選手の大会4連覇を阻む上で、ナダルがどれだけ早くリカバリーできるかが重要になる。

 ナダルは今大会で、すでに世界ランク2位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)と、全仏オープンテニス(French Open 2015)覇者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を破っており、一方のフェレールは、同2選手に敗れてラウンドロビン敗退が決まっていた。

 過去29回の対戦で23敗を喫している元世界ランク1位のナダルを前に、33歳のフェレールは、第1セットから3-0のリードを与えてしまった。

 観客が座席に腰を落ち着ける間もなく、試合の主導権を握ったナダルだが、それを失うのもまた早く、ここからフェレールに2度のブレークを許して、4ゲームを連取された。

 第11ゲームで再びブレークしたナダルは、6-5と決定的なリードを奪ってサービングフォーザセットを迎えたものの、ここでサービスゲームを落とし、タイブレークにも敗れた。

 ナダルは、今大会で初めてセットを落としたものの、第2セットでは自分の展開に持ち込み、セットカウントをタイに戻す。

 そして迎えた第3セット、第1ゲームで5回のブレークポイントをふいにしたナダルは、堅守を見せるフェレールの前で再び苦しむ。

 しかし四大大会(グランドスラム)通算14勝のナダルは、ここで体力を温存するようなことはせず、粘りながら第9ゲームでブレークに成功。このままリードを保って勝利を決定づけた。(c)AFP/Steven GRIFFITHS