【11月20日 AFP】シリア内戦を現地から取材してきたAFPTVのシリア出身のビデオジャーナリスト、ゼイン・リファイ(Zein al-Rifai)氏(28)が18日、英国のフリージャーナリスト支援団体「ローリー・ペック・トラスト(Rory Peck Trust)」から賞を贈られた。

 シリア反体制派の活動家だった同氏は、反体制派の支配下にある同国北部アレッポ(Aleppo)で「アレッポ・メディアセンター(Aleppo Media CentreAMC)」を共同創設。友人や同僚にビデオカメラの使い方を教わると、AFPを含む国際メディアの協力スタッフとして貢献し、現地の人々の日常生活を伝えてきた。

 リファイ氏は、今年8月にはアレッポ北部で政府軍と反体制派の戦闘を取材していた際に重傷を負った。また18日の授賞式には、ビザが取得できなかったために参加できなかった。

 リファイ氏について、AFP国際ニュース部門のミシェル・レリドン(Michele Leridon)・ディレクターは「国際メディアの大半が治安悪化を理由に、シリアの戦闘地域に記者を派遣していない現況下で、シリアの悲劇の現実を世界に伝えるゼイン氏のようなフリーランス記者が果たす役割は非常に貴重だ」と評した。

 1995年に創設された同賞は毎年、ローリー・ペック・トラストが選ぶ最も優れたフリーランスの写真家やビデオジャーナリストに贈られる。(c)AFP