【11月20日 AFP】ロシアのある州で、太った住民がダイエットに成功した場合、石炭を贈って表彰するという独創的な計画を知事が打ち出した。

 ロシアの主要な石炭産地であるシベリア(Siberia)地方ケメロボ(Kemerovo)州のアマン・ツレイエフ(Aman Tuleyev)知事は19日の議会で、アラブ首長国連邦のドバイ(Dubai)にヒントを得たと述べた。ドバイでは2013年、減量1キロ分につき黄金1グラムを与えると宣言し、市民に計280万ディルハム(約9300万円)相当の黄金を気前良く贈呈した。

 この話にヒントを得たというツレイエフ知事は「(石炭は)黄金よりも安い。グラムといわず、トン単位で表彰しよう」と語った。

 ロシアは世界屈指の石炭輸出国で、その大半がケメロボ州を含むクズバス(Kuzbass)炭田で生産されている。一方、世界保健機関(WHO)の2014年のデータによると、ロシアは旧ソ連諸国の中でリトアニアに次ぐ肥満国だ。

 知事報道官は露インタファクス(Interfax)通信に対し、ツレイエフ知事は地元テレビで健康なライフスタイルを目指して減量を競うリアリティーショーを企画し、その賞品として高発熱石炭数トンを授与することを考えていると述べた。

 ただし、ツレイエフ知事自身はボリュームのある料理を好むようで、本人のウェブサイトには、シベリア伝統の肉詰め料理、ペリメニ(ロシア風水餃子)を作る写真が載っている。(c)AFP