【11月19日 AFP】パートナーとのセックスの頻度は、どのくらいで十分なのだろうか。異性愛者の夫婦や長期的な関係を築いているカップルの間で「ちょうどよい幸福度」を感じるには週1回で十分とする、米国人を対象とした調査結果が18日、発表された。

　学術誌「ソーシャル・サイコロジカル・アンド・パーソナリティー・サイエンス（Social Psychological and Personality Science）」に発表された今回の研究は、米国人3万人以上を対象に40年間にわたって収集された調査データに基づくものだ。

　研究を率いたカナダ・トロント大学ミシサガ校（University of Toronto at Mississauga）の博士研究員で社会心理学者のエイミー・ミューズ（Amy Muise）氏は「セックス頻度の増加は、幸福感の増大に関連しているが、この関連性は、頻度が週1回を上回るともはや有意ではなくなった」と説明。

　そして「パートナーとの親密な関係を維持することが重要だが、そのような関係を維持している限りにおいては、毎日セックスする必要はないということを、今回の研究結果は示唆している」とも付け加えた。

　今回の研究は、因果関係の証明を目的とするものではないため、幸福感が結果として週1回のセックスにつながっているかどうかや、週1回のセックスが人生の喜びを高めているかどうかについては、まだ分かっていないと研究チームは指摘している。

　また、今回の研究は、対象を恋愛関係にある人に限定しており、特定のパートナーがいない人は対象外となっている。このことについてミューズ氏は「実際に、特定のパートナーがいない人については、セックスの頻度と幸福感との間に関連性は存在しなかった」と述べている。

　今回の結果は、年齢層や性別にかかわらず、また関係が続いている期間の長さが数か月でも数十年でも関係なく、一貫していた。

　ミューズ氏によると、カップルは、単にセックスの回数を増やすことを強要するのではなく、自分たちの性的欲求が満たされているかどうかについて話し合うべきだという。

「セックスの頻度をできるだけ増やすことに対してプレッシャーをかけ過ぎることなく、パートナーとの親密なつながりを維持することが重要だ」とミューズ氏はコメントしている。(c)AFP