【11月19日 AFP】世界反ドーピング機関(WADA)は18日、あらゆるスポーツの薬物検査をWADAが外部から実施するという、国際オリンピック委員会(IOC)の提案を検討する方向だと発表した。

 IOCの案では、個々のスポーツ団体が薬物検査に関わることはできなくなり、WADAの管轄の下、外部の検査プログラムが実施されるようになる。

 この意見は、10月に行われたIOCの幹部会合で出されたもの。WADAは18日、米コロラドスプリングズ(Colorado Springs)で理事会の会合を開催し、この案の検討で意見が一致した。

 WADAによれば、今後はIOCや各スポーツの国際連盟の人間などからなる作業部会を設立し、IOCの案を検討していく予定だという。その後、作業部会は2016年5月に行われる次回理事会で、WADAへ報告を戻す。

 IOCも18日に声明を発表し、今回の流れを歓迎した。

 IOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は、「WADAがわれわれの案を受け入れてくれたことを歓迎する。10月の幹部会では、各スポーツ団体から独立した薬物検査の実施を目指し、作業部会を設立してはどうかという意見が出た」と話した。

「作業部会ができるだけ早くに集まり、第三者による薬物検査の実現に向けた解決策が提示されることを願っている」

(c)AFP