【11月17日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2015)は16日、2日目が行われ、大会第2シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は6-4、6-4で第7シードのダビド・フェレール(David Ferrer、スペイン)を下し、国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2015)制覇の夢に気を取られているという批判の声を静めた。

 ベルギー・ヘント(Ghent)のクレーコートで27日から行われるデ杯の調整に臨むため、マレーは当初、ツアー・ファイナルの欠場を示唆していた。

 しかし、出場を辞退すれば処分を受ける可能性があることが判明すると、マレーは英ロンドン(London)にあるクイーンズクラブ(Queen's Club)のクレーコートで先週のほとんどを練習に費やした後、13日にO2アリーナ(O2 Arena)へ到着した。

 マレーは、「もしツアー・ファイナルに出場していなかったら、デ杯決勝の前に、3週間も試合間隔があいてしまうことになっていた」とコメントした。

「サーフェスはまったく違うけれど、世界最高レベルの選手を相手に試合することも、この上ない調整になる」

 ツアー・ファイナルでのマレーは、これまで満足な成績は残せておらず、過去3回進出した準決勝ではいずれも敗れている。

 一方、世界ランク7位で33歳のフェレールは、今季もまずまずの成績を残しながら、先日のパリ・マスターズ(BNP Paribas Masters 2015)準決勝を含め、マレーとの直近7試合で1勝6敗とされていた。

 フェレールがダブルフォールトで第1セットを献上すると、第1セットを先取した試合でシーズン59勝のマレーは、勝利の手応えをつかんでいたはずだった。

 ところが、直後に集中力を切らしたマレーは、第2セットの第1ゲームでブレークを許してしまう。

 それでも、マレーは第6ゲームで22本に及ぶラリーを制してブレークバックに成功し、粘りが持ち前のフェレールを完全に消耗させてゲームカウントを3-3とした。

 マレーは第10ゲームでも焦りをみせるフェレールのエラーを誘い、2本のマッチポイントをつかんだ。そして、1本目で強烈なスマッシュをたたき込み、勝利を決定づけた。(c)AFP/Steven GRIFFITHS