【11月13日 AFP】15NFLは12日、第10週の1試合が行われ、バッファロー・ビルズ(Buffalo Bills)は22-17でニューヨーク・ジェッツ(New York Jets)との接戦を制した。

 後半に一時19点の貯金を作り、何とか逃げ切ったビルズのレックス・ライアン(Rex Ryan)ヘッドコーチ(HC)は、古巣ジェッツの本拠地で凱旋(がいせん)勝利を飾った。

 ライアンHCは、2009年にジェッツの指揮官に就任すると、チームを2度アメリカン・カンファレンス(AFC)決勝に導いたが、2014年シーズン終了後に解雇された。

 試合前には、メットライフ・スタジアム(MetLife Stadium)への凱旋について無関心を装っていた指揮官だったが、試合後は感情を思わず吐露していた。

「とても満足だ。今なら正直に話せるが、ジェッツに対しては夢中になっていた女の子に振られたような気持ちだった。それが率直な感想だ。前に進んでいる。そして、呼び戻されることがあっても決して戻ることはない」

 キックオフ直前に通路から走り出てきたライアンHCに対しては、観客からはブーイングの大合唱が浴びせられていた。

 このブーイングがさらに増したのは、その数分後にビルズの主将を務めるLBイケメファナ・エネムパリ(IK Enemkpali)がフィールド中央でコイントスを行った時だった。エネムパリは、8月12日にジェッツのQBジーノ・スミス(Geno Smith)とロッカールームで口論となり解雇されてた。

 この試合で19回のキャリーを記録して計112ヤードを稼いだビルズのRBルショーン・マッコイ(LeSean McCoy)は、「ライアンHCは、ジェッツでどのような指導をしていたか決して話さない」とし、「彼はニューヨーク(New York)で敵対心をあおり、絶対に負けられない同地区ライバル同士の試合以上のものにした」と語った。

 ジェッツは後半に反撃をみせたものの、ビルズに追いつくことはできなかった。ライアンHCの就任1年目となるビルズは、これで2連勝を飾り、今季の通算成績を5勝4敗としてAFCの激しいワイルドカード争いに食い込んでいる。一方、ここ4試合で3敗目を喫したジェッツも今季5勝4敗となった。

 前半に12-3とリードしたビルズは、第3クオーターにQBタイロッド・テイラー(Tyrod Taylor)がRBカルロス・ウィリアムス(Karlos Williams)ヘ26ヤードのタッチダウンパス通すと、さらにキッカーのダン・カーペンター(Dan Carpenter)が29ヤードのフィールドゴールを決めて22-3と差を広げた。

 しかし、ジェッツもQBライアン・フィッツパトリック(Ryan Fitzpatrick)が第4クオーターにWRエリック・デッカー(Eric Decker)への31ヤードのパスを通すなど、後半2本のタッチダウンパスを成功させ、5点差まで詰め寄る意地をみせた。(c)AFP