黒板の落書き?トゥオンブリー作品に約87億円、史上最高額
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【11月12日 AFP】素人の目には黒板に描かれた落書きと大差ないようにしか見えない絵画作品に11日、米ニューヨーク(New York)で開かれた競売大手サザビーズ(Sotheby's)主催のオークションで7053万ドル(約87億円)の値が付いた。陸軍の暗号解読者から転身した米芸術家サイ・トゥオンブリー(Cy Twombly)が手掛けたもので、同氏作品の落札価格としては史上最高額という。
「Untitled(無題)」と題されたこの作品は、グレーのキャンバスに自家製の油性絵の具とワックスクレヨン、鉛筆を使ってぐるぐると6本の線が描かれている。トゥオンブリーの代表的な連作「Blackboard(黒板)」の一つで、1968年に描かれたものだ。著名な米国人コレクターが所有していたが、ロサンゼルス(Los Angeles)にある寺院の改装費用に充てるため売りに出した。
サザビーズによると、これまでのトゥオンブリー作品最高落札額は6960万ドルだった。
トゥオンブリーは米バージニア(Virginia)州生まれで、1957年からイタリアを拠点に活動し、2011年にローマ(Rome)で83歳で死去した。(c)AFP