【11月12日 AFP】独航空大手ルフトハンザ航空(Lufthansa)の早期退職制度などをめぐる客室乗務員のストライキは11日で5日目に突入した。930便が欠航し、この日だけで乗客10万人が影響をうけた。既に4日間のストでドイツ最大のフランクフルト(Frankfurt)空港、主要ハブのミュンヘン(Munich)およびデュッセルドルフ(Duesseldorf)空港の離着陸便2800便が欠航、足止めされた乗客は33万人にのぼり、ドイツの航空史上で最悪の事態となる恐れが出ている。

 ルフトハンザとの労働争議をめぐって客室乗務員が組織する「独立客室乗務員組合(UFO)」が6日に開始したストは、8日の中断をはさんで13日まで継続するとみられる。

 ルフトハンザ側はストは違法だとして裁判所にストの差し止め命令を求める訴えを起こしていたが、フランクフルトとミュンヘンの両空港を管轄するダルムシュタット(Darmstadt)の労働裁判所は10日、ストに関する組合側の主張は「曖昧」すぎてドイツの労働法では正当化されないとしたルフトハンザ側の主張を退け、ストライキを承認した。

 組合はウェブサイトでこの決定を歓迎し、フランクフルト、ミュンヘン、デュッセルドルフの3空港でグリニッジ標準時(GMT)11日午前3時00分(日本時間正午)から同13日23時00分(同14日午前8時00分)までの全便を対象にしたスト続行を呼びかけている。

 さらに10日にはストは違法と判断していた別の裁判所も11日になって、デュッセルドルフ空港でのスト継続を13日まで認める決定をくだした。

 ルフトハンザ側は上告に関しては検討中としているが、カールステン・シュポア(Carsten Spohr)最高経営責任者(CEO)は「日々のストが多大な損失となっている」しながら、必要なかぎり交渉を続けると述べ、組合側の要求には屈しない姿勢を示している。(c)AFP/Hui Min NEO