インドネシア山火事でオランウータン受難、飢え 人間とトラブル
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【11月11日 AFP】インドネシアのカリマンタン(Kalimantan)島(ボルネオ島、Borneo)の山火事ですみかを追われ、餌を探しに来た村で人間に襲われた絶滅危惧種のオランウータンを保護したと、動物保護団体が10日明らかにした。
英国に本部を置く動物保護団体「インターナショナル・アニマルレスキュー(International Animal Rescue)」は先月、インドネシア・西カリマンタン(West Kalimantan)州で、地元住民に石を投げられ、縛り上げられようとしていた雌のオランウータンとその赤ちゃんを救出した。栄養失調になっていた2頭は疲れ切った様子でお互いの体にしがみついていたという。
同団体のプログラムディレクターはAFPに対し、母親のオランウータンは山火事の発生後少なくとも1か月は何も食べておらず、痩せこけていたと話した。
オランウータンの親子は健康状態を調べた上で自然に返された。同団体は2頭の健康状態の観察を続けている。
東南アジアの広い範囲はこの数か月、インドネシアのプランテーション開発のための安価な開墾の手段として行われた違法な野焼きによる濃い煙霧に覆われている。
多くのサルが火を放たれた森から逃げ、人間との間でトラブルが起きている。同団体はこの2か月間で、すみかから逃げて来たオランウータンの保護活動を十数回実施したという。(c)AFP