【11月11日 AFP】末期がんを患い、死ぬ前に大好きなSF映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」シリーズの最新作を見たいとの夢を、死の床で実現させた米テキサス(Texas)州在住のダニエル・フリートウッド(Daniel Fleetwood)さん(32)が、死去した。妻のアシュリー(Ashley Fleetwood)さんが10日、明らかにした。

 8~9歳ごろから「スター・ウォーズ」ファンだったというフリートウッドさんは、珍しい結合組織がんの一種を患い、今年7月に医師から余命2か月と宣告されていた。ただ来月に公開される最新作を見たい一心で、何とか持ちこたえていると語っていた。

 インターネット上ではこの願いをかなえようという運動が展開され、同シリーズでルーク・スカイウォーカー(Luke Skywalker)役を演じる米俳優マーク・ハミル(Mark Hamill)さんと最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒(Star Wars: The Force Awakens)』で主役フィン(Finn)を演じる英俳優ジョン・ボイエガ(John Boyega)さんの目に留まると、一気に盛り上がりを見せた。

 そしてついに、新作でメガホンを取るJ・J・エイブラムス(J.J. Abrams)監督がフリートウッドさんに直々に電話をかけ、緩和ケアを受けていた自宅での特別上映が5日に実現。その2日前には医師らから、両肺の9割ががんに侵されていると告げられていた。

 妻のアシュリーさんは10日、フェイスブック(Facebook)上に「ダニエルは眠っている間に安らかに息を引き取りました。彼はこれからも私のアイドルであり、私のヒーローです」と投稿。最後に一緒に撮ったというセルフィー(自分撮り写真)には、「ダニエルにフォースを(Force for Daniel)」というロゴ入りのTシャツを着た2人が手を取り合ってほほ笑んでいる様子が写っている。(c)AFP