【11月10日 AFP】子どもへの暴力根絶のために活動してきたリベリアのエイブラハム・ケイタ(Abraham Keita)さん(17)が、子どもたちの権利のために勇敢に闘う子どもを表彰している「国際子ども平和賞(International Children's Peace Prize)」を受賞し、オランダのハーグ(Hague)で9日開かれた授賞式に出席した。

 ケイタさんは、2011年のノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したリベリアの平和活動家リーマ・ボウイー(Leymah Gbowee)氏から賞を手渡された。

 西アフリカのリベリアは、2003年まで14年間続いた内戦で約25万人が死亡。現在もその痛手から完全には立ち直っておらず、人口の約80%が最低生活水準以下の生活をしている。今年はエボラ出血熱の流行にも見舞われて約5000人が死亡し、これにより約4500人の子どもが父母のいずれか、あるいは両親を失った。

 オランダ・ライデン大学(Leiden University)の報告によると、リベリアの子どもの約半数がなんらかの肉体的暴力を受けた経験があり、また女子の13%が性的虐待を受けている。ケイタさんは、子どもたちを守る法律を制定するようリベリア議会にロビー活動を行い、またこの問題への注目を集めるためパレードやデモを組織した。

 2005年から毎年行われている同賞を主催する児童権利擁護団体「キッズライツ財団(KidsRights Foundation)は、「子どもたちに対する犯罪に世間の注目を集め、加害者らが閉め出されるまでたゆまず活動を続けたケイタさんの功績は傑出しており、審査員らを納得させた」としている。(c)AFP