温室効果ガス濃度、14年に過去最高を更新 国連機関
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【11月9日 AFP】国連(UN)の世界気象機関(WMO)は9日、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの大気中の濃度が、2014年に過去最高を更新したと発表した。WMOは、結果として生じる気候変動により、世界が「未知の領域」へと進んでいると警告した。
地球の大気中に放出された温室効果ガスに関するWMOの年次報告書によると、CO2やメタン、亜酸化窒素の濃度は昨年、再び過去最高を更新したという。
WMOのミシェル・ジャロー(Michel Jarraud)事務局長は声明で、「我々は恐るべき速度で未知の領域へと進んでいる」と述べた。
今回の報告書は、まもなく始まる国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第21回締約国会議(COP21)に先立ち、政治的な難題を調整するため、フランス・パリ(Paris)に各国代表団が集まったのに合わせて公表された。
温室効果ガスの排出量ではなく、大気中の濃度に焦点を当てたWMOの報告書によると、大気中のCO2の年平均濃度は、2014年に397.7ppmに上昇した。この数値は、産業革命が始まる1750年以前の水準から143%増加しており、2016年には(地球温暖化の危険水準とされる)400ppmを超えるとみられている。(c)AFP/Nina LARSON