【11月9日 AFP】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で8日、車や刃物を使った襲撃でイスラエル人6人が負傷し、襲撃者とされるパレスチナ人2人が撃たれた。当局が明らかにした。

 警察によると、イスラエル人がよくヒッチハイクをしているナブルス(Nablus)の南の交差点でパレスチナ人が運転する車がイスラエル人のグループに突っ込み、4人が負傷した。パレスチナ人は近くの検問所にいたイスラエル国境警備隊員により射殺された。

 イスラエル公共ラジオは負傷した4人のうち、2人は重傷だと伝えた。

 その後、エルサレム(Jerusalem)の南にあるヨルダン川西岸のベイタル・イリット(Beitar Illit)入植地の入り口でパレスチナ人の女が警備員を刃物で刺し、この警備員によって銃で撃たれた。イスラエル警察と軍が明らかにした。女が運ばれた病院の広報担当者によると女は重体で、集中治療室で治療を受けている。警備員は軽傷。

 さらにヨルダン川西岸のナビ・エリアス(Nabi Elias)村で買い物中のイスラエル人入植者が腹部を刺された。容疑者のパレスチナ人2人は逃亡した。イスラエル国防省が発表した。

 被害者はヨルダン川西岸のイマヌエル(Immanuel)入植地に住む50歳前後の男性で、自ら車を運転して近くの検問所にたどり着き、治療を受けたという。

 また警察は8日夜、今月4日にヨルダン川西岸の都市ヘブロン(Hebron)近郊でパレスチナ人が運転する車にひかれて重傷を負った国境警備の警察官が死亡したと発表した。

 10月に始まった刃物や車、銃による攻撃は、ここ数日はやや下火になっていたものの、イスラエルの厳しい治安対策にもかかわらずさらに続く様相を呈している。(c)AFP/Jean-Luc Renaudie