アルコール依存症にされたサル、チリ動物虐待の象徴
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【11月29日 AFP】アルコール依存症から抜け出すのは容易ではない。もちろんニコラス(Nicolas)にとってもたやすいことではなかった。彼は離脱症状に対処するため、抗うつ薬の投与に耐え続けねばならなかった。
しかし、チリの首都サンティエゴ(Santiago)郊外のペニャフロール(Penaflor)にある霊長類リハビリセンター(Primate Rehabilitation Center)で適切な治療を受けたおかげで、彼はついに本来の自分――サルらしさ――を取り戻すことができた。
フサオマキザルのニコラスは、サンティアゴの小売店主に飼われ、牙を抜かれるなどの虐待を受けていた。それだけでは飽き足らず飼い主は、自己満足のためにタバコや酒の味をニコラスに教え、依存症にした。しかし今では、人間のアルコール依存症患者が受けるリハビリプログラムと同様のプログラムを終え、回復に向かっている。
同センターでは現在、違法取引され、さまざまな虐待を受けた動物約150匹が治療を受けている。(c)AFP/Giovanna FLEITAS