【11月6日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領とデービッド・キャメロン(David Cameron)英首相は5日、エジプトのシナイ半島(Sinai Peninsula)に墜落したロシア旅客機について、爆弾が原因だった可能性を指摘した。これによって、攻撃の可能性を軽視しようとするエジプト、ロシア両政府の試みは、弱められた形だ。

 オバマ大統領は、米ラジオ局に対し、確信をもって言うにはまだ早いと強調しつつも、「機内に爆弾が持ち込まれた可能性はあると思う。われわれは、そのことを非常に真面目に捉えている」と述べた。

 一方、エジプトのアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領が訪問中の英ロンドン(London)では、キャメロン首相が墜落の原因について、「どちらかといえばテロリストによる爆弾攻撃である可能性が高い」と報道陣に対して語っている。

 エジプトの観光地シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)からロシア・サンクトペテルブルク(St. Petersburg)に向かう途中に墜落し、ロシア人観光客が多数を占める乗客乗員224人全員が死亡した今回の惨劇をめぐっては、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が、自らの犯行と主張している。

 しかし、エジプトのホサム・カマル(Hossam Kamal)民間航空相は、攻撃という「仮説を確固たるものとする証拠やデータはまだない」としており、またロシア政府もそうした見解を「臆測」と一蹴している。(c)AFP/Robin MILLARD and Mona SALEM in Cairo