就任直後の法王、バチカン放漫財政に激怒… 暴露本で判明
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【11月5日 AFP】「主よ、われらに許しを…だが、金は払わない!」――この激しい言葉は、ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王が2013年に法王に選出されたわずか数か月後、バチカン(ローマ法王庁)に対し膨大な出費への徹底調査を要求して発したものだ。
バチカンの「手に負えない」体制を目の当たりにした法王は、教会の幹部らを前に、膨れ上がる人件費、チェックなしの支出、そして不当な代金を請求する業者との裏取引のせいで教会の財政は破たんに向かっているとして、怒りをぶちまけた。
本来、フランシスコ法王の怒りの声を耳にしたのは、一握りの枢機卿やバチカン経済部門機構改革委員会「COSEA」の委員らだけのはずだった。だがこの時、ひそかに音声を録音していた者がいた。
それから2年後、録音された音声が、イタリアの著名な調査報道ジャーナリスト、ジャンルイージ・ヌッツィ(Gianluigi Nuzzi)氏の新刊本「Merchants in the Temple(聖堂の中の商人たち)」のなかで再現された。
4日に出版記念会見を行ったヌッツィ氏によると、フランシスコ法王とバチカン内部の利権との消耗戦は現在も続いており、教会変革に向けた闘いに法王が勝利できるかどうかはまったく不透明だという。