【11月3日 AFP】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が排ガス規制を不正に逃れるための装置をディーゼル車に搭載していた問題で、米環境保護局(EPA)は2日、先に不正が判明したエンジンよりも大きな排気量3リットルのエンジンにも同じ装置が搭載されていたと発表した。一方、VW側はこれを否定している。

 VWは既に、排気量2リットルのディーゼルエンジンを搭載した2009~15年モデル、約1100万台に不正ソフトを搭載していたことを認めている。

 だがEPAは、調査の結果、2014~16年型モデルのうち、3リットルディーゼルエンジンを搭載しているVWの「トゥアレグ(Touareg)」、ポルシェ(Porsche)の「カイエン(Cayenne)」、アウディ(Audi)車を含むさまざまなモデルにも不正ソフトが搭載されていたことが判明したとしている。これには、米国で昨年以降に販売された高級車を主とする約1万台が含まれる。

 EPA法執行順守監督局(OECA)のシンシア・ジャイルズ(Cynthia Giles)氏によると、3リットルエンジンでの不正は、EPAとカリフォルニア州大気資源局(California Air Resources Board)、カナダ環境省による調査の過程で判明した。

 一方のVWは声明で、今回のEPAの発表を否定。「排ガス特性に違法な形で修正を加えるプログラムは、3リットルのV6ディーゼルエンジンには搭載されていない」と発表した。(c)AFP