【10月30日 AFP】米海軍が27日、朝鮮半島沖の日本海(Sea of Japan)を航行中だった同軍の空母にロシア軍機が接近したため、戦闘機4機を緊急発進(スクランブル)させていたことが分かった。米当局が29日、明らかにした。

 ジョシュ・アーネスト(Josh Earnest)大統領報道官によると、ロシア軍機2機が原子力空母「ロナルド・レーガン(USS Ronald Reagan)」付近を飛行。これを受けて直ちに、FA18戦闘攻撃機4機が出動したという。一方で同報道官は、「特に脅威に当たるような接触ではなかった」とも述べている。

 また国防総省のジェフ・デービス(Jeff Davis)報道官は、ロシアのTU142対潜哨戒機2機が同空母から1.6キロ付近を高度150メートルで飛行したと発表。これら2機が直接の脅威となったことを示す証拠はなかったが、さらなる接近を阻止するため空母が戦闘攻撃機4機をスクランブルさせ、露軍機に随伴したと述べた。同空母に随行していた艦船の1隻がロシア機と無線交信を試みたが、反応はなかったという。

 デービス報道官は、「米海軍の艦船付近を飛行する航空機を米軍機がエスコートするのは通常の措置」であり、「今回の接触は安全なものとみなされた」と述べた。(c)AFP