【10月30日 AFP】米国防総省は29日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に参加したドイツ人の元ラップ歌手、デニス・カスパート(Denis Cuspert)容疑者が、米軍によるシリアでの空爆により死亡したと発表した。

 米国防総省のエリサ・スミス(Elissa Smith)報道官は、カスパート容疑者が10月16日にラッカ(Raqa)近郊で行われた空爆で死亡したと語った。スミス氏によると、同容疑者はバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領やドイツ市民を脅迫していた他、欧米諸国のイスラム教徒に対し、ISに同調した攻撃を実施するよう呼び掛けていた。

 ベルリン(Berlin)で「デソ・ドッグ(Deso Dogg)」との歌手名でラップ歌手として活動していた同容疑者は、後に「アブ・タルハ・アルマニ(Abu Talha al-Almani)」と名乗るようになり、ISではドイツ人戦闘員の採用責任者だった。

 欧米人のIS戦闘員の中で最も名が知られている人物の一人とされ、国連(UN)が指定した国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)支持者リストにも入っていた。(c)AFP