シャラポワが全勝で4強、ペネッタは現役に別れ WTAツアー選手権
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【10月30日 AFP】女子テニス、WTAツアー選手権(BNP Paribas WTA Finals Singapore 2015)は29日、シンガポールで5日目が行われ、大会第3シードのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は7-5、6-1で第7シードのフラビア・ペネッタ(Flavia Pennetta、イタリア)を下し、レッドグループの首位で準決勝進出を決めた。
全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2015)女王のペネッタは、この試合で1セットでも奪うことができれば、ラウンドロビン突破の道が開けたものの、第1セットの1セットアップから一気に転落し、これが現役としても最後の試合となってしまった。
33歳のペネッタは先月、米ニューヨーク(New York)で四大大会(グランドスラム)の女子シングルス初優勝を飾った直後、今シーズン限りでの引退を表明していた。
シャラポワとの一戦を終えたペネッタは、「とても良い・・・お別れになりました。あんなに良い選手に負けたんだから、何も言うことはありません」とコメントした。
「今の段階では、これが最後という実感がありません。本当に普段通りの気持ちです。なぜでしょうね。これから数日間で気持ちが変化するかもしれませんが、今のところ大丈夫です」
ペネッタがツアーに別れを告げた一方で、シャラポワと第5シードのアニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)がベスト4入りを果たしている。
数か月間の故障から完全復活したシャラポワは、試合に敗れ、ファンファーレを聞かぬままシンガポール・インドア・スタジアム(Singapore Indoor Stadium)を後にしたペネッタに対し、ねぎらいの言葉をかけた。
「フラビアには、直近の数試合で負けていました。彼女がどれだけタフで戦いづらい相手か知っているし、引退前に少しリベンジを果たしたかったの!」
「これが最後の試合になると聞きました。あんなに素晴らしいチャンピオンが引退するのは、本当に悲しいです。最高のキャリアでした。全米オープンでグランドスラムのタイトルを手にして、本当に良かったと思います。あのときは私も笑顔になってしまいました」
同日の試合では、第1シードのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)が6-7、1-6でラドワンスカに敗れ、ペネッタと共に大会から姿を消した。
ペネッタは第1ゲームで1ブレークアップとしたが、シャラポワはゲームカウントを4-4に戻し、最後はドライブボレーで第1セットを先取した。
意気消沈したペネッタは、第2セットでわずか1ゲームを取るにとどまると、最後はバックハンドをネットにかけ、キャリアとツアーに幕を下ろした。
7月以降は、1試合をフルで戦うことなくシンガポールにやってきたシャラポワだが、この日もパワフルなショットと巧みなドロップショットで試合の主導権を握り、ラウンドロビンを全勝で勝ち抜いた。
一方のペネッタは、レッドグループで唯一シャラポワに勝ち越していた選手で、今年のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2015)など直近の3大会で勝利していた。(c)AFP/Roberto COLOMA