【10月28日 AFP】陽気な歌とサイケデリックなアニメで中国の第13次5か年計画を英語で説明する動画がこのたび、国営新華社(Xinhua)通信によって公開された。

 公開された3分間の動画では、4人のキャラクターが「ワーゲンバス」に乗り、ミントグリーンと赤紫色の空を背にした花畑や水連の池、万里の長城(Great Wall)などをめぐりながら「中国がやることを知りたかったら、十三五(シサンウー)に注目しよう」と繰り返し合唱する。「十三五」は、中国政府が使っている第13次5か年計画の略語だ。中国共産党幹部は今週、国のロードマップについて密室での協議を行っている。

 英歌手デビッド・ボウイ(David Bowie)似のキャラクターが恐竜の上に座り、「中国は5年ごとに新しい開発計画を作るんだ」と歌う動画では、おもちゃのアヒルや宙に浮かぶ唇、カセットテープ、ミラーボール、アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)の顔、電球が頭になったマネキンや、テディベアの頭といった、70年代のサイケデリック文化を彷彿(ほうふつ)とさせる小道具がふんだんに登場する。歌詞は英語だが、中国語の字幕が付いており、全般に中国政府としては珍しくユーモアの効いた内容となっている。

 動画を製作した「復興之路工作室(Fuxinglushang Animation Studio)」に関する情報は少ないが、一般的には、中国共産党の国外向け宣伝動画の製作で知られている。その名称をめぐっては「復興への道」を意味するもの、もしくは国営中国中央テレビ(CCTV)がある北京の道の名前を間接的に表したものとも言われている。(c)AFP