米警官、黒人女子高生を力づくで拘束 動画拡散、FBIが捜査
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【10月28日 AFP】(一部更新)米サウスカロライナ(South Carolina)州の高校で、白人警官が黒人女子生徒を暴力的に拘束する様子を捉えた映像が、インターネット上で拡散し、怒りの声が上がっている。米連邦捜査局(FBI)と米司法省は27日、公民権法違反の可能性もあるとして捜査を開始したことを明らかにした。
米国では、警官とアフリカ系住民との間での事件が相次いでおり、警察官の暴力行為が大きな問題となっている。今回の騒動の映像2本を入手した地元放送局WISによると、女子生徒は26日、サウスカロライナ州の州都コロンビア(Columbia)のスプリング・バレー高校(Spring Valley High School)で拘束された。
映像では、警官が教室の机に座っている女子生徒と短い会話を交わしたあと、女子生徒の首元をつかみ、机ごとひっくり返して床の上で引きずっていった。この映像では女子生徒は抵抗する様子を見せていないが、同州リッチランド(Richland)郡のリオン・ロット(Leon Lott)保安官は、別の角度から撮影された映像から、女子生徒が警官を叩いていたことが分かったと述べている。
同郡保安官事務所は26日の記者会見で、この生徒は理由は不明ながらも教室を出るように「数回」命令されたのにもかかわらず、これを拒否したと説明した。
FBIと司法省はAFPの取材に対し、この問題について捜査を開始したことを認めた。FBIのデービッド・トーマス(David Thomas)特別捜査官は、「FBIは連邦法違反があったかどうかを判断するため、あらゆる事実と証拠を集める予定だ」と語っている。
インターネット上では生徒らが携帯電話で撮影したとみられる動画が拡散しており、ツイッター(Twitter)では「#AssaultAtSpringValleyHigh(スプリング・バレー高校での暴行)」のハッシュタグがトレンド上位に入っている。(c)AFP