【10月28日 AFP】国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は27日、イエメン北部にある同団体の病院が空爆を受けたと発表した。国連(UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-Moon)事務総長は、空爆を実施したのはサウジアラビア主導の連合軍の軍用機だとして、これを非難する声明を発表した。

 MSFによると、反政府武装勢力が拠点を置くイエメン北部サーダ(Saada)州にある病院が26日夜、複数回にわたり空爆を受けた。MSFはツイッター(Twitter)で、倒壊した屋根やがれきの写真を投稿。当時、建物内には患者と職員がおり、「産科病棟もミサイル攻撃を受けたが、職員は間一髪で避難することができた」と発表した。

 MSFの広報担当者は、空爆による死者は出なかったと述べている。一方、国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)」は、職員7人が負傷したと伝えているが、MSF側は今のところこの情報を事実と認めておらず、空爆の実行者も名指ししていない。(c)AFP