職務停止6年の鄭夢準氏、FIFA会長選出馬を断念
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【10月27日 AFP】韓国サッカー界の有力者、鄭夢準(Mong-Joon Chung、チョン・モンジュン)氏が26日、自身に対する「不当な」処分で活動が禁止されたため、国際サッカー連盟(FIFA)の次期会長選への出馬を断念することを発表した。
新設した自身のブログの中で鄭氏は、FIFAの倫理委員会から職務停止処分を言い渡されたことにより、26日に締め切りを迎えた出馬申請に間に合わなかったとしている。
63歳の鄭氏は、「倫理委員会による不当な制裁により、FIFA会長選への出馬を断念することになった」と投稿している。
現代(Hyundai)財閥の御曹司である鄭氏は、2022年のW杯招致における韓国のロビー活動で不正を行ったとされ、倫理委員会から6年間の職務停止処分を科された。
倫理委員会は同時に、FIFAのジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長とジェローム・バルク(Jerome Valcke)事務局長、そして欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ(Michel Platini)会長に対し、90日間の活動停止処分を下している。
鄭氏は自身に対する疑惑を一貫して否定し続けると、次期会長選への出馬を表明して以降は、嫌がらせや不当な妨害を受けたと主張している。
「FIFAが私のことを非常識な人間だと決めつけ、さらにはそのような情報をメディアにリークしたため、私は無抵抗のまま鋭いナイフで何度も切り刻まれ、裸にされたように感じた」
鄭氏は、スイスのローザンヌ(Lausanne)にあるスポーツ仲裁裁判所(CAS)に対し、FIFAの処分を一時的に無効にするよう提訴したが、その訴えは却下された。
FIFAの元副会長で、アジアサッカー界でも絶大な権力を握る鄭氏は、自身のことを汚職とは無縁の候補者と称し、欧州中心ではなく、世界的な視野を持ってFIFAを新時代に導くことができると語っていた。
鄭氏はまた、自身のブログの中で、次期会長選への出馬を断念したとしても、このまま引き下がることはしないと語っている。
「今回の選挙に出馬できなかったとしても、私にできることはまだたくさんあると考えている」
「サッカーを愛する者として、私は今後もFIFAの抱える問題に対して率直に意見を言い続ける」
(c)AFP