【10月22日 AFP】スペインリーグで試合を裁く審判員の一人が、11月に行われるレアル・マドリード(Real Madrid)とFCバルセロナ(FC Barcelona)による伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」で、レアル有利の判定をするよう審判協会から圧力がかかったとして、反汚職局に告発した。

 告発したのは副審を務める人物で、自身の身元を明かすことを望んでいない。

 ラジオ局「カデナ・コペ(Cadena COPE)」が21日に公開した訴状によると、圧力をかけられたのは、11月21日のクラシコで主審を務める可能性が高いベテランの審判で、「一方のクラブ、すなわちバルセロナの利益を損ねる」ような形で試合を裁くよう求められているという。

 訴状によれば、圧力をかけられた主審から告発した副審に連絡があり、主審の行動に対するメディアの監視の目が厳しくなっている現状を考慮して、微妙な場面についてはそちらで判定を下してほしいとの要請があったという。

 さらにその副審の元には、審判協会の幹部からも電話があり、今後も審判としてのキャリアを積みたいのであれば、指示に従うのが「賢明」だと言われたという。

 スペイン1部リーグでは通常、試合の審判団は開催日の1週間ほど前に割り当てられることになっている。(c)AFP