本場超えるか、日本のアメリカンスタイルに海外からも熱い視線
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【10月23日 AFP】デニムやチェックといった米国の古き良き定番ファッションに、日本らしいひねりが加えられた、新世代のデザイナーらによるコレクションに世界的な注目が集まりつつある。
日本におけるアメリカンファッションの火付け役は、石津謙介(Kensuke Ishizu)が1951年に立ち上げたブランド「VAN」だ。VANは、日本の若者文化に革命的な変化をもたらし、米東海岸の大学生らのスタイルが大流行した。
この流れを受け、オックスフォードシャツやスリムパンツといったプレッピーなスタイルが戦後の日本人男性のユニホーム的存在として定着し、同時に日本国内のファッション業界は、アメリカンスタイルに影響を受ける形で急成長を遂げた。
かつて、大手高級百貨店バーグドーフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)とニーマン・マーカス(Neiman Marcus)のメンズファッション・ディレクターを務めていたニック・ウースター(Nick Wooster)氏はAFPに対し、「日本人はとにかく研究熱心。対象が何であれ、それをほぼ完全に習得し尽くすまで、物事を微細に分析していく」と話している。
東京に立ち並ぶ小さなブティックは、国内外のコレクターにとって「お宝」の眠る場所。海外から訪れる多くの外国人コレクターらは、アイビーリーグ(Ivy League)の大学のトレーナーや古びたキャンバス地のトートバッグといった、アメリカンビンテージアイテムを買い集めていく。
ウースター氏は、「恐らく日本人は今やアメリカンクラッシックというものを、米国人よりも良く理解していると思う」とコメントする。
同氏のこの意見は、日本のデニム業界の成長を受けての反応だ。米国には、日本の工房からファブリックを買い付けるデザイナーもいる。
アイオワ(Iowa)州育ちのデザイナー、トッド・スナイダー(Todd Snyder、47)氏もその一人だ。