【10月19日 AFP】台風24号(アジア名:コップ、Koppu)は18日、強い勢力のままフィリピンの広い範囲を襲い、これまでに少年1人が死亡、2万3000人以上が避難した。家屋の倒壊や樹木がなぎ倒されるなどの被害が相次いでいるほか、地滑りや洪水も発生した。

 当局によると、他に少なくとも8人が行方不明と報告されており、河川の堤防決壊が数か所で発生し複数の村が浸水した稲作地域のヌエバエシハ(Nueva Ecija)州には軍とボランティアの救助隊が派遣された。

 フィリピン国家災害防災管理委員会(National Disaster Risk Reduction and Management Council)のアレキサンダー・パマ(Alexander Pama)氏が記者団に述べたところによると、マニラ(Manila)では、倒木が民家を直撃し14歳の少年が死亡、4人が負傷した。

 ヌエバエシハ州知事は、ABS-CBNテレビに対し、浸水した村の1つで2人の遺体が浮かんでいるのを救助隊が見たと述べた。だが、現地の市民防衛団の一人は、その2人の遺体は収容されていないと語った。

 また台風の影響でフェリーと空の便は欠航している。

 台風24号は18日未明にルソン(Luzon)島の漁村カシグラン(Casiguran)に上陸。当局によると、勢力はやや弱まったとはいえ、同国人口1億人の約半数が住むルソン島の北端に向かっており、さらに多くの避難者が出ると予想される。(c)AFP/Cecil MORELLA