【10月13日 AFP】東京・恵比寿で、くじら肉を使った料理を外国人に紹介することを目的とした毎年恒例のフードフェスティバル「恵比寿鯨祭」が開催されている。

 イベントの開幕に先立って行われた記者会見で、恵比寿鯨祭実行委員会の古井貴(Takashi Furui)委員長は、くじら肉を食べることについて、「日本に来てもらう以上は日本人がどう思っているのかということはちゃんと伝えていきたい」とコメント。2014年に過去最高の約1340万人に達し、2013年の約1040万人から大幅に増加した日本への外国人観光客にアピールしたい考えを示した。

 恵比寿では約30軒のレストランが、18日までのフェスティバル開催期間中、くじら料理を提供している。

 しかし、恵比寿を訪れた観光客の中で、このこの黒味がかった肉を食べることに意欲的な人は非常に少なかった。愛好家らによれば、くじら肉には、鹿肉にも似た質感があるという。

 恵比寿駅近くでAFPのインタビューに応じたカナダ人の女性観光客は、「本当に空腹で、他に食べるものがないという状況でなければ、あれを食べようとは思わない」と話し、女性の夫も、「あまり食べたくないし、くじら肉を味見しなかったとしても後悔しないだろう」と同意した。

 一方、フランス人の女性観光客は、くじら肉を食べることについてより寛容な態度を示し、「違う食べ物や肉を食べることに衝撃は受けない」と語り、クジラが苦しまなかったのであれば、「たぶん少しは味見できるかも」と付け加えた。