大巡礼の犠牲者1358人に サウジの宗教指導者「中傷」を非難
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【10月10日 AFP】サウジアラビアの宗教指導者が9日、イスラム教の大巡礼「ハッジ(Hajj)」で1350人以上の死者が出た圧死事故について、同国に関する「うそ」が広まっていると訴えた。
イスラム教の聖地、聖モスク(Grand Mosque)で毎週行われる礼拝に出席した宗教指導者のアブドゥルラーマン・スダイス(Abdulrahman al-Sudais)師は、先月24日に起きた圧死事故に触れ、サウジアラビアがイスラム教の巡礼者の保護に努めていることを忘れてはならないと参加者に呼び掛けた。
「この王国の取り組みは、うそを広めることしか知らない人々の中傷で損なわれることはないだろう」と同師は述べた。
サウジアラビアは今回の圧死事故の犠牲者を769人としており、その国籍の内訳はまだ明らかにしていないが、犠牲者が出た多くの国は自国の死者数を発表している。
各国の発表とメディアの報道によると、これまでに死者の数は1358人に達しており、サウジアラビアによる発表を大きく上回っている。犠牲者の数が最も多いのはイランの464人、次いで、エジプトの165人となっている。
イランの最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は、過去25年のハッジで最多の犠牲者が出たこの事故について、「対応が不適切」で「管理不行き届き」だったと非難している。(c)AFP