【10月7日 AFP】ウクライナのペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)大統領は7日、同国東部で「本物の停戦」が始まったと述べた。一方で親ロシア派との長期的な和平にはまだ時間がかかるとの見通しを示した。

 ポロシェンコ大統領はテレビで放送された演説で「一発も銃弾は発射されていない。(とはいえ)これはまだ平和ではない。まだ戦争は終わっていない」と語り、「終戦は、ウクライナの全ての国土が、敵であり占拠者であり侵略者である者たちから解放されたときに訪れる。とはいえ、現状はただの一時的な停戦ではない──本物の停戦だ」と述べた。演説は、キエフ(Kiev)の軍事訓練学校の学生らを前に行われた。

 前日、親ロシア派は、数週間以内に行うとしていた地方選挙を来年まで延期することを表明した。ドネツク(Donetsk)とルガンスク(Lugansk)での選挙の具体的な日程はまだ決まっていない。

 ウクライナ軍は6日、ルガンスクとの境界から戦車の撤退を開始。ルガンスクの親ロシア派の広報担当者は露タス通信(TASS)に対し、親ロシア派側も小型の兵器を境界から15キロ離れたところまで移動させたと語った。より規模が大きく好戦的なドネツクの親ロシア派も、10月18日から戦車や小型兵器の撤退を始めると表明している。

「武器撤退の合意と停戦により、万事うまくいけば、継続して交戦のない状態がもたらされるだろう」とポロシェンコ大統領は語った。(c)AFP/Dmitry ZAKS