【10月7日 AFP】テニス、中国オープン(China Open 2015)は6日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第3シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-4、6-4で世界ランク230位の呉迪(Di Wu、中国)に勝利したものの、かつて自身のボールボーイを務めた選手に、4度のブレークを許すなど苦戦した。

 24歳の呉は、上海(Shanghai)で開催されていた最終戦のマスターズ・カップ(Tennis Masters Cup)で、ナダルにタオルとボールを渡した経験があり、それからは練習パートナーを務めていた。

 大先輩との対戦について、呉は「ATPファイナルでは、ラファのボールボーイを務めた。そして今、ラファと対戦している。感慨深いです」とコメントした。

 四大大会(グランドスラム)通算14勝を誇る29歳のナダルは、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2015)で3回戦敗退を喫して以来のATPツアー復帰を果たしたが、最高の出来とは言えなかったようだ。

 第1セットでフォアハンドのボレーを決め、ブレークを奪った呉は、両者ともにサービスキープに苦しんだ第2セットでも3度のブレークを記録。それでもナダルは1時間26分で試合に決着をつけ、2回戦ではバセック・ポスピシル(Vasek Pospisil、カナダ)と対戦する。

 ナダルは、「自信やリズムについて、これ以上話す必要はない。あれが今日の僕のレベルだし、これからそれを上げていきたい」と話している。

「明日はまた別のチャンスがある。今日の試合には改善の余地があったけど、練習の調子は良いから、明日がもっと良いプレーができると思う」

 また、午後に大気汚染指数が最悪レベルの「Hazardous(危険)」に達した北京(Beijing)の状態について聞かれたナダルは、一度咳払いしてから答えようとすると、これが記者の笑いを誘い、「(大気汚染の)影響が出たかな」とさらにおどけた。

「僕らは慣れているよ。ここで何度もプレーしているからね。今日はとても蒸し暑かったけど、ここ数年に比べたらましだよ」

(c)AFP