【10月4日 AFP】ローマ・カトリック教会上層部のポーランド人神父が3日、自身が同性愛者であることを公言した。翌日開幕する司教会議は、賛否が分かれる同性愛者の信徒への対応を協議する予定で、バチカン(ローマ法王庁)はこのタイミングでの告白に強い反発を表明した。

 同性愛を公言したのはクシシュトフ・ハラムサ(Krzystof Charamsa)神父(43)で、パートナーであるカタルーニャ人のエドゥアルド(Eduardo)さんとイタリア・ローマ(Rome)で記者会見を開いた。神父の襟を着けたハラムサ神父は、性的少数者に対するカトリック教会の姿勢を形成しているのは偽善や妄想であり、声を上げないわけにいかないと語った。

 神父としての人生は終わったことを受け入れた様子のハラムサ神父は一方で、「同性愛を公言してとても満足している」と述べた。また、時折感極まりつつも笑顔を絶やさずに、イタリア語で「沈黙の中で苦しんできたあらゆる性的少数者たちと、その家族の代弁者になりたい」と語った。

 これを受けてバチカンは声明を発表し、ハラムサ神父の行動が「非常に重大で無責任」であり、司教会議を必要以上にメディアの圧力にさらすのが狙いだと批判した。さらに、バチカン教理省(Congregation for the Doctrine of the Faith)やカトリック大学で職務を継続することはできないとの見解を示した。(c)AFP/Laure Brumont and Angus MacKinnon