ロシアのシリア空爆、ISを狙ったものはわずか5% 英国防相
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【10月3日 AFP】ロシア軍がこれまでにシリアで行った空爆のうち、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」を標的としたものは20回中わずか1回だったと、英国のマイケル・ファロン(Michael Fallon)国防相が3日、明らかにした。
ファロン国防相は英大衆紙サン(The Sun)に対し、英国の情報機関の報告によるとロシア軍の空爆のうちISの拠点を標的としたものは5%で、殺害された人の大半は「民間人」か、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権と戦っている「自由シリア軍(Free Syrian Army、FSA)」の戦闘員だったと述べた。
「われわれは、どこで空爆が行われているか毎朝分析している。大部分はISの拠点とは全く違う場所だ」とファロン国防相は述べた。「われわれが入手した情報によると、ロシア軍は民間人の居住地域に無誘導爆弾を落として民間人を殺害し、アサド大統領と戦っている自由シリア軍の戦闘員に爆弾を落としている」
同国防相は「(ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は)アサド大統領の後ろ盾となり、苦しみを長引かせている」と述べてロシアの介入はシリア危機をより「複雑」にしたと指摘する一方、現在イラクでのみ行っている英国軍による空爆をシリアでも行うことを示唆した。(c)AFP