【10月3日 AFP】フランス警察当局は2日、北部沿岸のダンケルク(Dunkirk)近郊の幹線道路で、冷蔵車の中から移民31人を発見したと発表した。移民らは命に別状ないものの、凍えていたという。

 警察によると、移民たちは午前7時半(日本時間午後2時半)頃、A16号線で冷蔵車の貨物室から見つかった。中には3歳の子どももいた。貨物室内部の温度は「1度以下」だったが、1人を除いて「安全で健康」だという。

 移民たちが冷蔵車の中にいた時間の長さは不明。大半がシリア人だと名乗ったが、1人はベトナム人だと話したという。

 冷蔵車の運転手はスペイン人で、貨物室に移民が乗っていたことには気付いていなかったとみられる。「貨物室から音が聞こえた」ため停車し、扉を開けようとしたところ内側から鍵がかかっていて開けられなかったため、警察を呼んだと述べている。

 仏北部沿岸には渡英を試みる移民数千人が集まっているが、先月29日にはカレー(Calais)港付近で、大型トラックの中で男性(20)が木製の運搬用パレットの下敷きになって死亡しているのが見つかった。28日夜には、カレーの南方95キロにあるアラス(Arras)で、タンカー内から移民15人が発見されている。また、8月27日にはオーストリアで、トラックの貨物室から窒息死した71人の遺体が見つかっている。(c)AFP