【10月2日 AFP】古代エジプトの王妃ネフェルティティ（Nefertiti）が埋葬された秘密の小部屋が隠されていると英国人考古学者が主張しているツタンカーメン（Tutankhamun）王の墓について、エジプト当局は、「世紀の発見」を発表できる日は近いと期待を寄せている。

　エジプトのマムドゥフ・ダマティ（Mamduh al-Damati）考古相は1日、記者会見で、「前世紀にツタンカーメン王の墓を発見したことは、エジプトにおける人類史上最大の文化的発見だった」、「もし今日何かが見つかるとすれば、21世紀で最も重要な発見となるだろう」と述べた。

　英国人考古学者ニコラス・リーブス（Nicholas Reeves）氏は、伝説の美女、ネフェルティティ王妃が秘密の小部屋に埋葬されているとの自身の仮説の真偽を明らかにするため、すでにカイロ（Cairo）入りしている。

　しかし、ダマティ考古相は、もしこうした小部屋があるとすれば、ネフェルティティ王妃の夫で古代エジプト王のアメンホテプ4世（Amenhotep IV、別名：アクエンアテン、Akhenaten）の別の妻、キヤ（Kiya）王妃か、娘のメリトアテン（Merytaten）の可能性が高いとみている。

　ただ、両者の意見はある1点については一致している。高性能レーダー探知機によって、ツタンカーメン王の墓の中心部で別の埋葬部屋の存在が明らかになるのではないかという期待だ。

　ダマティ考古相は1日、今後の調査についてはまだ専門家委員会から承認を得られていないと述べたが、11月に予定されている壁の調査に必要な高性能レーダー探知機の使用許可を得られることに期待感を示した。(c)AFP/Tony GAMAL-GABRIEL