米ジョージア州で女性の死刑執行、70年ぶり 法王の訴え及ばず
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【9月30日 AFP】米南部ジョージア(Georgia)州で30日未明(日本時間同日午後)、1997年に夫殺害を共謀したとして死刑判決を受けていた女死刑囚の刑を執行した。女性に対する死刑執行は、同州ではここ70年で初めて。ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は寛大な措置を訴えていた。
死刑が執行されたのは、ケリー・ギッセンダーナー(Kelly Gissendaner)死刑囚(47)。致死量の薬物が注射され最後の時を迎える前に声明を出し、牧師による祈りを求めた。
ジョージア州矯正局(Georgia Department of Corrections)のグベンドリン・ホーガン(Gwendolyn Hogan)報道官は、「午前0時21分(日本時間同日午後1時21分)、裁判所が命じたケリー・ジッセンダナー死刑囚の刑の執行は、州法に従って実施された」と述べた。
女性の死刑が執行されたのは、ジョージア州では1945年以来。全米では連邦最高裁判所が死刑は合憲と判断した1976年以降で16人目となる。
死刑執行は当初、今月29日午後7時(日本時間30日午前8時)に予定されていたが、弁護団が連邦控訴裁判所やジョージア州最高裁、連邦最高裁に執行停止を求めたため執行が遅れた。
フランシスコ法王の個人的な代理人が29日、ジョージア州の仮釈放審査委員会に書簡を送り、ギッセンダーナー死刑囚の死刑を「正義と慈悲をよりよく体現するもの」に変更するよう「緊急の訴え」を行っていた。(c)AFP