【9月30日 AFP】2013年に交通事故で亡くなった米俳優ポール・ウォーカー(Paul Walker)さんの娘が28日、安全対策の不備が父親の死亡につながったとして、高級スポーツカーメーカー、ポルシェ(Porsche)を訴えた。米メディアが29日、報じた。

 ウォーカーさんは米カリフォルニア(California)州で2013年11月30日、ポルシェ・カレラGT(Carrera GT)の助手席に乗っていたところ、車が木や電柱に衝突。運転していた友人でファイナンシャル・アドバイザーのロジャー・ローダス(Roger Rodas)さんと共に死亡した。

 捜査当局は、ローダスさんがスピードを出し過ぎたことにより、車の制御が利かなくなったのが事故原因だと結論付けていた。

 だが米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)によると、娘のメドウ(Meadow Walker)さん(16)は、カレラGTが走行中不安定になる事例が過去にあったにもかかわらず、ポルシェが問題解決のための制御システムを追加しなかったと主張している。

 また、シートベルトの設計が原因で、車が衝撃で壊れたときにシートベルトアンカーが固定され、肩ベルトがリアエンジンコンパートメントに引っ張られたとも主張。「これにより、ウォーカーさんの胴体に数千ポンド(数百~数千キロ)の力が加わったことで、肋骨と骨盤が砕け、座席は破壊され、あおむけのまま動けなくなった。車が1分20秒後に炎上するまで彼は生きていた」と述べている。(c)AFP