シリア内戦終結について米露が「暗黙の合意」、アサド大統領顧問
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【9月26日 AFP】シリア内戦の終結についてロシアと米国は「暗黙の合意」に達していると、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)シリア大統領の顧問ブーサイナ・シャアバン(Bouthaina Shaaban)氏が23日夜、シリア国営テレビのインタビューで語った。
シャアバン氏は「現在の米政権はシリア危機の解決策を見いだすことを望んでいる。この解決策に到達するため、米国とロシアの間に暗黙の合意が存在する」と述べた。
「今や米国は、ロシアはこの地域(=シリア)について深い知識を持っており、状況の評価も優れていると認識している」、「現在の国際情勢は緊張緩和に向かっており、シリア危機の解決に向かっている」(シャアバン氏)
シャアバン氏は2011年以降24万人以上が死亡し、数百万人が避難を強いられたシリア内戦について「欧米の姿勢に変化」が起きたと指摘した。
数十年前からシリアの政権を支援してきたロシアは、アサド大統領退陣をシリアでの和平協議開始の前提条件として受け入れることはないと表明している。
米国は4年以上前からアサド大統領の退陣を主張してきたが、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は先週、「(アサド大統領退陣が解決への)1日目や1か月目などである必要はない」と発言した。
今月23日にはフランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領が「シリアで平和が回復することを望む全ての国が貢献できる」新たなシリア和平協議の開催を呼びかけた。
オランド仏大統領は「(アサド大統領)退陣のない政権移行はあり得ない」との姿勢を崩していないが、ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は24日、協議にはアサド大統領も関与すべきだと述べた。(c)AFP