「モナリザ」のモデルか、伊修道院で発見の遺骨 調査
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【9月25日 AFP】世界で最も有名な絵画の一つ、「モナリザ(Mona Lisa)」の謎の解明に取り組んでいるイタリアの考古学者チームは23日、この絵画のモデルとなった「本人」のものであると考えられる人骨の破片を発見したことを明らかにした。調査の対象となったのは、伊トスカーナ(Tuscan)地方の修道院で数年前に発掘された遺骨だ。
研究チームは、ルネサンス期の巨匠レオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci)が描いた「モナリザ」のモデルとして椅子に腰掛けている謎の女性が伊フィレンツェ(Florentine)生まれのリザ・ゲラルディーニ(Lisa Gherardini)であると確信している。しかし、数年前に発掘された複数の遺骨の調査からは、この女性に適合する可能性のある大腿(だいたい)部などの骨の一部が見つかっているのみ。また骨がゲラルディーニのものであるかどうかを検証するためのDNAも得られていないという。
1479年生まれのゲラルディーニは、裕福な絹商人フランチェスコ・デルジョコンド(Francesco del Giocondo)の妻だった。現在、仏パリ(Paris)のルーブル美術館(Louvre Museum)に展示されている「モナリザ」は、デルジョコンドが1503年にダビンチに依頼した妻の肖像画であると考えられている。
ゲラルディーニは夫の死後、フィレンツェにあった聖ウルスラ女子修道院(Convent of Saint Ursula)で晩年を過ごした後、同修道院で亡くなり、1542年に埋葬された可能性が高い。この修道院では娘2人も修道女として暮らしていた。
伊ボローニャ大学(University of Bologna)のジョルジョ・グルピオーニ(Giorgio Gruppioni)教授(人類学)によると、調査チームは2011年、ゲラルディーニの遺骨発見を目的に、修道院に埋葬されていた人骨の発掘調査を開始。このなかで12体分の人骨を発見したという。