【9月22日 AFP】デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相のかつての盟友で、後に政敵となったマイケル・アシュクロフト(Michael Ashcroft)氏が執筆した同首相の伝記に、学生時代の同首相による不品行を暴露する内容が含まれていることが分かった。英紙デーリー・メール(Daily Mail)が21日、同書の一部の抜粋を掲載して明らかになった。

 ソーシャルメディア上では、英オックスフォード大学(University of Oxford)の学生クラブが執り行った奇妙な入会儀式の描写に対して反応が集中した。このクラブは、キャメロン首相の同級生で、自身も国会議員とされる匿名の人物が創設したとされている。

 この議員の話によれば、入会の儀式の際には死んだブタが用意され、若き日のキャメロン首相が「自身の性器をブタの口に挿入」したとしている。

 マイクロブログのツイッター(Twitter)上では「#Piggate」のハッシュタグが、瞬く間に英国のトレンドのトップに浮上し、ユーザーの間ではブタにまつわる駄じゃれが飛び交った。

 一方、首相官邸は、国内各紙をにぎわせているこの話題についてのコメントを避けた。

 今回の伝記を出版したアシュクロフト氏は、キャメロン首相が率いる保守党の元副党首で、同党の大口献金者でもある。だが、キャメロン政権が2010年に迎えた初の総選挙で勝利を収めた後、同氏は政権内の要職に任命されなかったため、首相とたもとを分かった。

「Call Me Dave(デーブと呼んでくれ)」と題された同書では、キャメロン首相が学生時代にマリフアナを吸っていたことも明らかにされている。キャメロン首相は過去に薬物使用経験を問われ、「学生時代の普通の経験」をしたことがあると述べていた。

 デーリー・メール紙は、この本が「政治的に波風を立てる」ことになるだろうとしているが、一方で英紙ガーディアン(Guardian)のコラムニストは、「さざ波以上の波紋を呼ぶとは到底思えない」と述べている。(c)AFP