【9月20日 AFP】イタリア沿岸警備隊によると、リビア沖の地中海(Mediterranean Sea)で19日、21回の救助活動が行われ、計4500人以上の移民が救助された。同日は海が穏やかだったため、地中海をボートで渡ろうとする危険な行為が急増した。

 救助活動には国際医療支援団体「国境なき医師団(Doctors Without BordersMSF)」の船ブルボンアルゴス(Bourbon Argos)も参加。同団体はAFPに対し、同船が800人を救助したと話した。他に救助された移民らとともにイタリアに移送される予定だという。

 国境なき医師団で緊急援助調整官を務めるサイモン・バローズ(Simion Burroughs)氏は、「(同船が)夜明け前に最初の救助活動を開始した。木製の漁船2隻と、ゴムボート2隻の救助に当たった」と語った。

 バローズ氏によると、救助された人々にはエリトリア人、ナイジェリア人、ソマリア人、リビア人、シリア人や、アフリカ西部出身の人々が含まれている。21回の救助活動は、リビア沖30~40カイリで行われ、9隻の船と12隻のボートから移民らが救助された。

 バローズ氏は、「ブルボンアルゴスは大きな船だが、一時は、甲板のほぼ全面が人で覆われていた。今にも沈みそうな船から救助された人々は、安堵(あんど)していた」と話した。(c)AFP