エンジン供給の危機に直面するレッドブル、F1撤退も視野に
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【9月19日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するレッドブル(Red Bull)のアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ(Helmut Marko)氏は18日、エンジン供給元のルノー(Renault)との契約が終了した後、同等レベルのエンジンが手に入らなければ、チームはF1から撤退するだろうと話した。
レッドブルは、2010年から2013年まで4年連続でタイトルを獲得した経験を持つが、ルノーがF1でのエンジン供給をストップすると発表したことから、先が見えない状態となっている。
マルコ氏は英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対し、「決定はなされた。競争力の高いエンジンが手に入らなければ、F1を撤退する」とコメントし、供給元をフェラーリ(Ferrari)に変更する可能性については回答を避けた。
「詳細までは話したくないが、競争力の高いエンジンが欲しいのは明らかだ。モンツァ(Monza、イタリアGP)では、2秒差まで近づくことができた」
開催中のシンガポールGP(Singapore Grand Prix 2015)では、18日のフリー走行2回目で、ダニール・クビアト(Daniil Kvyat)が1位、ダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が3位に入っている。
「今日はトップに立ったけど、明日(19日)はまた変わるだろう。戦えるパワーユニットがなければ、話にならないということだ」
昨年のコンストラクターズタイトルを逃し、たびたびルノーにその責任を押しつけていたレッドブルは、現在チームランキングで4位となっている。
ルノーは、レッドブルと長期にわたり築いてきた関係を解消し、財政難に陥るロータス(Lotus F1 Team)を買収することで、コンストラクターに復帰しようとしている。メルセデスAMG(Mercedes AMG)がレースを席巻し、ホンダ(Honda)とマクラーレン(McLaren)のタッグがいまだ軌道に乗らぬ中、エンジン供給元としてレッドブルが頼れるのは、事実上フェラーリだけということになる。(c)AFP