シリア政府軍、古代都市パルミラで空爆 20人死亡
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【9月19日 AFP】在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は、シリア政府軍の戦闘機が18日、同国の古代都市パルミラ(Palmyra)で少なくとも25回の空爆を行い、民間人8人とイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」の戦闘員12人が死亡したと述べた。
同監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、空爆は今年5月21日に「パルミラがISに制圧されて以来、シリア軍機がパルミラの拠点に対して行った最も激しい攻撃だった」という。
ISが古代遺跡で有名なパルミラを制圧して以来、大多数の住民は避難したため、現在同市には古くから住んでいる少数の人たちとISの家族しかいない。
ISはこれまでに、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産に登録されているパルミラのベル神殿(Temple of Bel)や塔墓を爆破して破壊した。バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領派の部隊は激しい戦闘を展開中で、パルミラに近づきつつある。
アブドル・ラフマン氏によると、「過去2日間で、政府軍はIS支配地域への空爆を激化させた」という。
政府軍は17日にも、ISが支配し、「カリフ制国家」の首都と称するシリアのラッカ(Raqa)に空爆を行い、IS戦闘員と民間人の計18人が死亡した。
また同監視団によると、政府軍は18日にも、複数のイスラム過激派組織が同盟した組織「征服軍(Army of Conquest)」の拠点になっているイドリブ(Idlib)で空爆を行い、17人が死亡した。アブドル・ラフマン氏によると死者には女性4人が含まれている。(c)AFP