【9月14日 AFP】在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は13日、ロシアがシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権の拠点の一つであるラタキア(Latakia)県の軍用飛行場に滑走路を建設しており、現場に軍事顧問や技術者ら数百人を派遣したと発表した。

 同組織によると、飛行場には数週間前から、ロシア人の軍事顧問や技術者ら数百人の他、軍装備品を載せた軍用機が次々と到着している。

 また同組織のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、ロシアはラタキア県の南にあり同じくアサド政権の拠点となっているタルトス(Tartus)県でも、農薬散布用の航空機が使用していた飛行場の拡張工事を行っているという。

 これに先立ち米国は、アサド政権と反体制派との内戦が4年間にわたり続くシリアでのロシアの軍事増強を非難していた。アサド政権と密接な同盟関係を築くロシアは、タルトス県に海軍施設を置いており、武器供与の継続などアサド政権への支援を公言する一方で、シリア国内での軍事増強をここ最近進めているとの疑惑を否定している。(c)AFP